認知症について

前日の記事で上げた認知症について続き
https://kaigogacha.com/genkaku/

今までも何度か取り上げたが、認知症の方が外に出てしまった時の取り組みとしては、地域の見守り(ソーシャルネットワーク)があります。

家族の対応としては、GPSの活用、機材などを紹介しました。

認知症の疾患の理解と介護の方法については、簡単に取り上げましたが、今日は更に詳しく説明します。

認知症にやさしいまち

私の住む神戸市では、認知症にやさしいまちづくりとして、様々な取り組みをしています。

神戸モデル

「認知症診断助成制度」65歳以上の市民を対象に早期受診を支援する

65歳になると認知症の検査を無料で受けることができ、認知症の疑いがあると診断された場合は、より精密な検査を受けるように専門医を紹介する制度。

「認知症事故救済制度」認知症の人が外出時などで事故に遭われた場合に救済する制度

2007年に認知症で外に出ていた男性(当時91歳)が列車にはねられて死亡した事故。「電車が遅延した」として、JRから遺族に損害賠償を請求された事例をきっかけに、神戸市が取り組みを開始した救済制度。

認知症と診断された方が事故を起こし賠償責任を負われた場合(ご家族が監督義務者として賠償責任を負われた場合も含む)に備え、神戸市が保険料を負担して賠償責任保険に加入できる制度

認知症サポーター

厚生労働省が平成17年より取り組みを開始した事業「認知症サポーターキャラバン」

認知症サポーターとは・・・認知症についての正しい知識を持ち、認知症の人と家族を温かく見守る応援者

主に市町が開催する「認知症サポーター養成講座」を受講すると、認知症サポーターとしてオレンジリング、事業所には認知症サポート店のステッカーが配布されます。

認知症サポーター養成講座は、小学校などでも開催され、小学生から大人までが認知症サポーターとして地域の認知症の人達を見守る取り組みとなっています。

オレンジリング

認知症世界の歩き方

認知症の方達は、世界がどのように見えているのか
実際に認知症の方達にインタビューして作成された書籍です。

認知症世界の歩き方には公認ファシリテーターによるカードを使ったワークショップがあります。

認知症の方達の見えている世界を知り、私達にできることを学ぶことができます。

私も先日、公認ファシリテーターである知人の薬剤師さんにお誘いいただき、薬剤師さん対象のワークショップをお手伝いさせていただきました。
また今月末にも、小学生対象のワークショップがあり、そちらもお手伝いする予定です。

高齢者を介護する家族だけではなく、その環境を取り巻く周囲の方達すべてが「自分事」として、認知症を学び、皆で支えある地域になれるように、その一助となりたい。