定期巡回随時対応型訪問介護看護の概要
定期巡回随時対応型訪問介護看護とは?
定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、利用者が可能な限り自宅で自立した日常生活を送ることができるよう、定期的な巡回や随時通報への対応など、利用者の心身の状況に応じて、24時間365日必要なサービスを必要なタイミングで柔軟に提供します。また、サービスの提供にあたっては、訪問介護員だけでなく看護師なども連携しているため、介護と看護の一体的なサービス提供を受けることもできます。
・・・と。
概要を聞いただけでは分かりにくいと思うので、事例を交えながら順番に説明していきます
介護保険と限度額について
まずは介護保険について
介護が必要な状態になったとき、介護認定調査を受けます。
介護認定調査を受けると、介護度が認定されます。
介護度は要支援1,2、要介護1~要介護5までに分類され、要支援1が一番軽く、要介護5が一番介護が必要とされる状態です。
介護度に応じて、介護保険サービスを利用できる点数というものが決められており、
その点数内で、必要なサービスを組み込んでいきます。
通常、介護保険サービスはケアマネージャーが作成するケアプランというものを元に
必要なサービスを組み込みます。
例えば。
私の母親が通常の介護保険サービスを利用した場合でお話しします。
79歳女性
パーキンソン病
内服が朝、昼、15時、18時、寝る前にあり
トイレには行けるときと行けない時があり、失禁があるのでPAD交換が必要。
食事の準備もできないことが多いので、準備の介助と片付けが必要。
と、このような状態であれば
朝(モーニングケア)・・・起床介助、洗顔・歯磨き等、PAD交換、朝食準備・介助、内服介助
昼・・・PAD交換、内服介助、昼食準備・介助、片付け
15時・・・PAD交換、内服介助
18時・・・PAD交換、夕食準備・介助、片付け、内服介助
22時・・・PAD交換、服薬介助、就寝介助
と最低でもこれだけのサービスが必要になります
介護には身体介護と生活支援とがあり、服薬介助、PAD交換などは身体介護
食事の準備片付けなどが生活支援に当てはまります。
それらをそれぞれの点数で組み込んだ場合、かなりの点数を利用することになります。
介護のサービスが多い人は、限度額がオーバーしてしまい、資金面や家族の介護の負担が増えることがあります。
定期巡回随時対応型訪問介護看護は包括報酬=サブスクリプションサービス
定期巡回随時対応型訪問介護看護は特徴にあるように、24時間365日のサービスです。
まず、1日を通して必要なサービスを行うのは指定訪問介護と一緒ですが
一つ一つのサービスを積み上げて計算せずに、限度額内にサービスを詰め込む感じです。
例えると、100円の物は10個購入して1000円(税別)、でも、定期巡回は11個や12時になってしまっても、まとめて1000円というイメージです。
また、定期巡回随時対応型訪問介護看護は「緊急訪問」の区分があります。
「便が出てしまったので交換して欲しい」「転倒したから助けて欲しい」などの緊急事態があった場合
必要に応じて随時の訪問を追加することができます
24時間ですので、夜間の訪問が可能なことも特徴の一つです。
通常の指定訪問介護では、「何曜日の何時から1時間」と決められているサービス以外の時間は
訪問はできないのが原則です。
また、夜間に営業している事業所も少ないので、夜間のサービスが必要な利用者は、24時間のサービスに対応している定期巡回随時対応型訪問介護看護適しています。
(夜間対応型訪問介護というサービスは一部の事業所で対応あり)
実際のサービス内容についてはまた後日説明します。