何故定期巡回随時対応型訪問介護看護が良かったの?
前回の続きです
前回はこちら 定期巡回随時対応型訪問介護看護ってどんなサービス?
実際の母の場合は、どのように対応してもらったか。
母は何故定期巡回随時対応型訪問介護看護(以下定期巡回といいます)が適していたのかというお話です。
指定訪問介護のデメリット
限度額オーバーの可能性
通常の指定訪問介護では、例えば朝のモーニングケアであれば、介護の点数として「身体介護」「生活援助」を組み合わせてプランを組む必要があります。
PAD交換、洗面所までの移動、歯磨きや洗面の介助は身体介護
食事の準備、片付けなどは生活援助
朝の場合だと、身体介護30分、生活援助20分と言ったところでしょうか。
それが少なくとも1日3回ほどあり、1か月の計算で行くとあっという間に限度額オーバーになってしまいます。
2時間ルール
指定訪問介護にはサービスとサービスの間は2時間あけなければならないルールがあります。
2時間空いていなければ、前のサービスと合算されてしまいます。
動いたのに算定できないという状態が生まれます。
転倒、排便などで急に行かなければならなくなった時に、算定できないのは事業所としては大きな問題となります。
緊急時、夜間の対応が難しい
転倒や排便での対応の話をしましたが。
そもそも、指定訪問介護では「緊急時の訪問」という区分がありません。
原則はケアマネージャーさんの立てたケアプランに基づいて訪問するので、
予め決められた時間に動くのが原則です。
また、事業所もそのようにスケジュールを決めて動いているので
急に対応しようと思っても、できないというのが現状です。
営業時間も昼間だけ。日祝はお休みの事業所も多く、24時間365日の対応が難しいです。
定期巡回のメリット
定期巡回は身体と生活の組み合わせでの単価ではないので、臨機応変に対応します。
効率よく業務をこなせば、必要以上に滞在する必要はありません。
1回当りの時間を効率化し、複数回の訪問が可能になります。
1回いくらのサービスではないので、2時間ルールもありません。
何人かのスタッフが、時間に制約されずラウンドしているので、緊急時の対応も可能です。
24時間でシフトを組んでいるので、夜間も夜間の緊急時も訪問可能です。
分かりやすく言えば、高齢福祉施設の在宅バージョンだと思ってください。
デメリットとしては。
駆けつけるといっても、同じ施設内という訳にもいきませんので、駆け付けるのに30分ほど時間がかかってしまうということがあります。
母の場合
母の場合は。
まずは薬の内服回数が多いので、それだけでも指定訪問介護では対応難しいこと。
転倒の可能性も大きく、臨時の訪問が必須になってくること。
寝る前の薬も自分では飲めないので、夜間の訪問も必要であること。
それを踏まえると、定期巡回が一番適していると判断しました。
介入当初は自分でできることが多かったので、PAD交換(もしくは確認)と内服確認だけで事足りていました。
それでも、定期巡回のサービスがあったからこそ、快適に生活できているのだと思います。
1つ欠点を言うならば
必要最低限のケアであるから、あともう少しというサービスが削られがちであるということ
食べる楽しみすら奪われる?在宅介護における生活支援の現状
食事は手をかけずに食べられるものが優先される。
ここはほんのもう少しだけ配慮が欲しいと思うのは、家族の勝手な希望なのでしょうか?
事業所側の言い分も分かるけれど、ここは家族が我慢するか、家族が負担しろよ・・・ということなのかな?